低品質備忘録

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【PCL2018】竜王戦使用構築

はじめに

 私この度、2018年全国ポケモンサークルリーグ(以下、PCL)に竜王戦の選手として参加させていただきました。
 PCLとは、全国のポケモンサークルが地方リーグ→本戦リーグ→決勝トーナメントの順に戦いあって、その年の最強を決める企画です。
 
 ルールは単純、各節3つのレギュレーションで1人ずつ戦い、2勝したサークルが勝利というもので、今年のレギュレーションはシングル、WCS、第3回竜王戦と指定されていました。
 2戦取らなければならないということは、各節1試合までしか落とせないということです。ポケモン対戦という、運・認識のズレ・パーティ相性などの要素が複雑に絡み合うゲームで2/3を取り続けることは非常に困難で、毎回とてもハラハラしました。
 
 自身のポケモン生活にピリオドを打つつもりで全力を尽くしたので、過程や成果を記録したいと思いこの記事を書きました。また、PCLについて知ってほしい・興味を持ってもらいたいという気持ちもあります。
 駄文ですが、最後まで読んでくれたら嬉しいです。


竜王戦とは?

 僕が担当した第3回竜王戦というレギュレーションは、大まかには禁止伝説(ミュウツーレックウザなど)を1体使うことができるシングルバトルです。アルセウスシェイミといった幻ポケモンは使えません。
 過去に一度公式大会で用いられただけのレギュなので、フレ戦や仲間大会でしか練習ができません。どんなパーティが強いのか・多いのか・苦手なのかが実際に目で見づらく、難しかったです。

 

構築A

 まず最初に、プレイヤー選考も兼ねた竜王戦の対戦会をPCLメンバーでやるということになったので、1ヶ月ほどで構築を作らなければならなくなりました。
 そのために、竜王戦に関する記事・ツイートを読み漁り、その情報に基づいたキャラランクを作成しました。竜王戦キャラランク - 低品質備忘録

 当時は自分が選手として出られるか不明でしたが、他のメンバーの助けにもなるだろうと思い、力を入れて作っていたことを覚えています。 
 
 軸となる禁伝は、周りから優先的にメタられるは使わず、この辺りに強く出ることができ尚且つ汎用性の高い禁伝を使うことにしました。

 この条件に最も当てはまるポケモンイベルタルです。こいつはほとんど禁伝に対面不利をとらず、持ち物も自由で構築を組みやすいからです。
 イベルタルに強いと言える禁伝は環境にほとんど存在しておらず、公式の竜王戦大会でも大暴れしていました。

 しかし、
  ・強力かつ数の多いフェアリータイプを自由にする
  ・技の威力が控えめ
  ・個人的に苦手なサイクル構築になりやすい
などの点が気にかかり、採用を見送りました。そもそもイベル自体の数も多く、メタられることに変わりないですしね。
 何度かフレ戦をしたのですが全く使いこなせなかったので、この判断で間違っていなかったと思います。

 次に目を付けた禁伝がルナアーラディアルガです。
 どちらもイベルと同等の対面性能を持ち、出し負けしづらいポケモンです。その分サイクル性能は劣りますが、数値の高い禁伝相手にサイクルを回すよりも、なるべく対面的に動けたほうが運負けも減り、強いと考えました。

@ドラゴンZ
ラスターカノン/時の咆哮/火炎放射/ステルスロックor大地の力

 この型のディアルガで結果を残した構築があり、確かにほぼ全ての構築に初手で出せると感じましたが、Sが90しかなく物足りないのと、ドラゴンZが透かされる場面が多発しそうだと思ったので、今一つ決め手に欠ける印象でした。
 また、ディアルガの調達が面倒だったので、対戦会ではルナアーラを使うことに。
 このときの並び
 
 結果は5勝2敗というそこそこのモノ。他にやりたがる人も特にいなかったので、そのまま試合に出してもらえることになりました。
 その後、この構築をベースに仲間大会で163人中2位になれたり、他大との練習試合で勝てたりと、しっかりとルナアーラの強さを確認できたので、自信を持って本番に臨めました。



@格闘Z
213(4)-x-109-189(252)-127-163(252)
シャドーレイ/気合玉/瞑想/身代わり

ルナアーラ本来のスペックを最大限に活かせる持ち物はルナZだと思うが、ネクロズマグラードンといった役割対象と組んでいることが多いブラッキー、ポリゴン2(トレース以外)、メガギャラドス辺りをまとめて処理したかったので格闘Z。
シャドーレイ・気合玉・瞑想までは確定で、4枠目にはZ透かしなどの択を引き延ばせる身代わりを採用。スカーフ以外のレックに刺さる凍える風や、印レック対策の守るも候補だったが、本番前にレックと対戦できなかったため、使用感がわからず変えることができなかった。


@気合の襷
159(228)-139(132)-118(140)-x-126(4)-117(4)
影うち/じゃれつく/呪い/トリックルーム

クチートを展開するためのトリル持ちABミミッキュ
持ち物はレックを意識して襷。呪いはバトンや嵌めポケを見るために搭載したが、挑発や守るでもいいし、欲しい場面が実際あった。
ミミッキュはZを警戒させてこそのポケモンだと思っているので、Zを持つことが主流なルナアーラと組み合わせるのは微妙なのだが、ミミッキュにしかできないことが多すぎるので採用せざるを得ない。



157(252)-149(244)-105-x-75-72(12)
157(252)-171(244)-145-x-115-72(12)
じゃれつく/叩き落とす/炎の牙/不意打ち

竜王戦最強のメガシンカその1。
出せない構築がグラードン絡みくらいしかないので、選出率は多分イチバン。
剣舞はしてる暇がないと感じたので不採用。炎牙切って冷パンやきあパンってのは面白いと思う。
トリル切れた状態でクチートミラーすることが多かったので、少しSを伸ばした。


@メンタルハーブ
227(252)-x-189(252)-95-151(4)-105
ムーンフォース/シャドーボール/三日月の舞/トリックルーム

攻撃技がサイキネ冷Bだと、ネクロやメガギャラの身代わりが永遠に残ってしまうためこの技構成。
レックマンダはムンフォでも大して変わらないし、ゲンガーの身代わりはシャドボでも割れるのでサイキネもいらない。
トリルクチートを通したい構築は挑発を持っていることが多いと踏み、メンタルハーブというピンポアイテムを採用。オボンの実も同じくらい持たせたかった。


@風船
195(228)-x-127(4)-185(148)-128(12)-112(116)
大地の力/挑発/鬼火/身代わり

お祝いホウオウをメタりつつ、レックやグラードンにも出していける自慢の地雷。採用理由から、Sは無振りグラードン抜き抜き。
竜王戦をある程度研究した人ならわかってもらえると思うが、レックやグラードンの取り巻きはヒードランに勝てない奴らが多い。
「風船を持たせれば身代わりを絡めて爆アドを稼げるはず。しかもクレセと同居すれば普通の型だと思ってくれるかも」とウキウキだったが、選出していないので真相は闇の中。
選出抑制としてはかなり優秀だったので、採用したこと自体は間違いではないと思う。



197(132)-156(236)-101(4)-x-102(12)-126(124)
197(132)-192(236)-121(4)-x-122(12)-136(124)
捨て身タックル/グロウパンチ/地震/不意打ち

1回は動いてほしかったので耐久振り。イベル意識のAS岩雪崩でもよかったと思う。
ほとんど出さなかったし活躍した覚えがないので書くことがあまりない。
ノーマルタイプがいないと相手のルナアーラに好き勝手されてしまうので、あくまで汎用性が高いノーマルタイプとしての採用。
カビゴンも試したがイマイチしっくりこなかった…


@地面Z
217(252)-150-121(76)-x-103(180)-100
氷の礫/地割れ/氷柱針/岩石封じ

意地ミミのぽかフレ+影うちや、臆病リザYのソラビを耐えるほど耐久に厚いマンムー
テテフーディン使いのみおとしさんが考案されたポケモンで、好きな調整の1つ。
http://miotoshi.blog.fc2.com/blog-entry-34.html
ステロを入れたかったが、少しでもイベルやレックに抗うために氷柱針を搭載。
仲間大会や練習試合では活躍してくれたが、考察を重ねるうちに「この構築は電気技の一貫を無理して切る必要がない」ということに気づいたので、ヒードランとチェンジした。



159(188)-x-88(60)-151(4)-96(4)-178(252)
159(188)-x-108(60)-191(4)-116(4)-200(252)
シャドーボール/道連れ/挑発/滅びの歌

竜王戦最強のメガシンカその2。
ツボツボ展開がどうしようもないということで、役割の薄かったガルーラに代わって入ってきた。
スカーフルナアーラは構築単位で切ることにしたが、当たったら事故なのでOKだと思う。
こいつも出さずじまいだったので使用感がわからず。多分間違い。

総括

2戦2勝(日食ネクロ、レック)

格闘Zが刺さった試合は思ったより多く、弱くはない構築だったが、イベルに当たった時が心配過ぎたので本番では2試合の使用に留めた。
仲間大会ではイベルにも勝ててはいたのだが、イベル入りへの適正勝率は3割ほどだと思う。
イベルやレックを意識するなら、コケコやテラキオンの採用もアリかなと。

ルナアーラは間違いなくグラやネクロより強いので、もっと使われていい。

構築B

 キャラランクを作っているときからお祝いホウオウを使いたいと思っていて、「ルナアーラを使わないという選択肢は、ホウオウを手に入れた時しか出てこない」と感じていました。
 しかしお祝いホウオウは入手困難な配信個体。手に入れられるはずがないと半ばあきらめていました。
 
 そしたらある日当然「先輩が持っているよ」と言われ、使うしかない!ということでホウオウを握ることに。
 色んなルールで結果を残されているはりゃんさんの構築を参考に、あーでもないこーでもないと改良を重ねたものなので、こちらの記事を先に見てもらったほうがわかりやすいと思います。
【USM S8スペシャル(全解禁シングル)】レインボー嵌めループ【最高1841】 - 親を思わば骨二つ



@ノーマルZ
197(124)-166(4)-133(180)-x-175(4)-135(196)
聖なる炎/お祝い/羽休め/身代わり

強すぎた。
Zお祝いで全能力を1段階上昇させ、羽みがでスリップダメ稼ぎやPP枯らしを行う。
よほどのピンポイントメタ(それこそ挑発ドランのような)が来なければ、大抵の相手に5分以上の勝負ができる。
特性のプレッシャーがコンセプトと噛み合っていて、随所で輝きを見せた。
ホウオウだけで詰め切れない相手に対しては、後続への有効打を枯らして勝利するルートを取ることもできる。
聖炎/ブレバ/お祝い/羽休めor地震みたいなアタッカーにしても面白いと思う。



201(244)-159(28)-132(156)-x-101(4)-130(76)
201(244)-169(28)-187(156)-x-111(4)-150(76)
八つ当たり/身代わり/竜の舞/羽休め

元構築ではミミッキュだった枠。
ミミッキュの採用理由が若干薄いと思ったので、ホウオウに有利を取る竜舞エースへの切り返しや、ホウオウミラーの対策になり得る腕白マンダを採用。
個体数の多いギャラドスを意識してこの型にしたが、マンダ・レック対策に特化するなら竜星群を持った最速でもよかったかもしれない。
1度も出していないが、多分必要なポケモン


@食べ残し
199(212)-122(4)-170(252)-x-123(12)-85(28)
地震/宿り木の種/守る/身代わり

最初は草結びをウェポンにしていたが、ミミッキュをマンダにすることで、ギャラを過剰に意識する必要がなくなり地震を持たせた。
身代わりを張れたときにコケコやドランに少しでも有利を取るための選択で、結果としてこれは正解だった。


@気合の襷
147-x-119(252)-124(4)-91-191(252)
凍える風/挑発/毒々/毒菱

展開補助。
技構成はこれ以外の選択肢がないと感じるほど完成されていた。
ホウオウを展開できるかは、このカエルをいかに上手く動かすかにかかってくるので、技選択は特に慎重に行っていた。


@進化の輝石
191(244)-101(4)-154(236)-126(4)-118(20)-72
八つ当たり/放電/鈍い/自己再生

ギャラマンダが同居しているなど、マンダカグヤを選出しづらい構築に出すポケモン
替えるとしたらこいつだと思うが、いいポケモンが思いつかず入れ続けた(もちろん1度も選出してない)。
ステロを撒きたいと思うことが多かったので、レック・マンダに不利を取らず、ゲンガーの処理もできるバンギなんかと交代しようか考えていたが、ゲコホウオウ@1の@1になり得るかと言われると怪しいのでやめた。


@オボンの実
217(244)-x-132(252)-112-104(12)-59
冷凍ビーム/地割れ/蓄える/自己再生

カイオーガピンポメタ。
オーガ入りにしか出さないが、オーガと当たってしまったので採用しておいてよかった。
調整は元構築とは少し変えていて、オーガの冷Bに受けだしたときに急所込みでも行動回数を保証できるようにした。
地割れは不利相手へのワンチャンとして入れていたが、大地の力でも基本的には困らないと思う。

総括

4戦4勝(レック、オーガ、レック、レック)
まあ見事に苦手な相手としか当たらなかった。
それでも負けなかった要因として、
 ・この構築が何をしてくるか、相手がしっかりと把握していなかったこと
 ・原案の完成度の高さ
の2つが大きかったと思う。

自分だけ課金しているような感覚に陥るほど、お祝いホウオウは強いポケモンだったが、余りにもレックが多すぎて毎試合ヒヤヒヤだった。
イベルタルを使うプレイヤーが大量にいると踏んでホウオウに変更したのだが、結果論ではルナアーラでもあまり変わらなかったと言える。
レックウザが最強なのだと改めて感じたので、もしまた竜王戦をやることがあればレックを究めたいっすね。

おわりに

 長らくポケモンから離れていた自分をPCLに誘ってもらい、本当に感謝しています。
 高い目標に仲間と向かっていく熱い感覚を、久しぶりに味わうことが出来ました。
 残念ながら、昨年の準優勝という偉大な記録(ここにも携わりたかった)を超えられませんでしたが、とても楽しかったです。
 今年のチームは決して本戦トーナメントで終わるようなチームではなかったので、悔しい気持ちは勿論ありますけどね。

 6戦全勝は出来すぎだと自分では思っていますが、同時に、この結果を手繰り寄せるだけの努力・準備はしたとも思っています。
 次のPCLに竜王戦は恐らく採用されないので、もう僕は選手としては参加しないでしょう。
 目標をどこに設定するかは来年の選手が決めることですが、とにかく楽しんでもらえたらいいかなと。


【Special Thanks】
構築やプレイングの相談に、最も多く乗ってくれたいなご
ホウオウを授けてくださったみんてぃあさん
ルナアーラを貸してくれたヒカル
誰よりも褒めてくれたすけ
PCLメンバーではないのに、話によく付き合ってくれた前園とのすけ


スぺサンやってみたかったんですよ~